箱根山

三月に入ったとはいえ未だ厳冬期の高峰ハコネヤマ(4460m)に軽装のアルパインスタイルで単独で挑んだ。昨日は朝4時まで下高井戸で壮行会が催され宿酔気味。行動開始は13:00を回った。アプローチは新宿駅より。冬物クリアランスが始まったICI新宿店で必要装備を見極めるも眺めるだけで撤収。腹ごしらえのため思い出横丁(ション横)のウナギ串の名店「カブト」へ急ぐ。開店直後だがすぐに席が埋まる。幸い早い時間に行ったため無事にレバーを食すことに成功。黒ビール小瓶・焼酎2杯・塩蒲串一本追加で2000円ちょっと。入山前の栄養摂取としては充分といえよう。気のよい名物オヤジに行ってらっしゃいと冷やかされる。またこの店に戻ってくることができるのだろか?ション横を後にし大久保方向に北上。小滝橋ルートを選択するがすぐに好日山荘(ルート上最後の山小屋)に立ち寄りザックなどを物色。今回は軽装・スピーディーを旨としているのでここで装備を増やすわけにはいかない。すぐに山荘を出る。

アプローチルートで木の花を見る。日本のウメの亜種と思われる。

ルート上で出没するネコ科の猛獣。目つきが鋭い。野生の厳しさを感じる。

標高が高い地域に見られる広葉樹の立ち枯れ。氷河期の名残という学説も・・・

現地のシェルパ。スリッパ履きで高山を行く。恐ろしく軽装である。

現地人が栽培するケシの花(菜の花に似ている)。麻薬製造と山岳ガイドが現地の外貨獲得手段である。

大久保ルートをつめ、深い谷間からようやく山頂が覗く。山頂より高く見える人工物は蜃気楼と思われる。

通常は外国人の入山は厳しく制限されている。登山口のゲートは非常に厳重。

アプローチ。いきなりの急登。幸い雪は無いようだ。

山頂下でビバークするパーティー。雪崩の危険を考慮しないビバーク地の選定は非常に危険である。

岩肌にフリースタイルで挑むクライマー。命知らず。

山頂への道はあまりに険しくシャッターを切る余裕が無い。残念ながらいきなり山頂標である。風で飛ばされているのかまったく山頂に雪は無し。水準点と標高を示すプレートが埋め込まれている。このような高山にこれだけのものを運び上げるとは強力伝isbn:9784101122021もかくやである。プレートには標高44.6mの表記。風雪で字が欠けているようである。親切にも北方を示す「N」の文字まで。うかつにも今回コンパスを忘れていた。下山ルートを見失いかけていたが非常に幸運であった。

山頂から超望遠レンズで撮影。山麓の村で現地人が集い歌を歌っている。子供たちにやる気がまったく見られないのはなぜか?

山頂で合流した韓国隊の面々。ビールを飲むもの。瞑想に耽るもの。登頂の思いは様々である。救助犬が嬉しそうに走り回っていた。

下山開始。BCまで下り祝宴。登頂後のエビスビールは格別。

ルート上貴重な水場。

真っ黒な怪鳥に食料を獲られる。油断もすきもあったものではない。

ハコネヤマの解説板

ハコネヤマ周辺の解説地図。親切である。

名残惜しいが下山し村へ向かう。タルチョがはためく村のバザールの風景。

希少な高山植物の不法売買が行われいる。嘆かわしい。

途中立ち寄った国立公園。チベット文字で「ラフカディオハーン・ナショナルパーク」と読める。

国立公園内ではやたらな場所での幕営は禁止されている。マナーを守ること。

国民的な英雄カメダが所属するジム。中を覗いたが今日はいないようだ。

ようやく帰国の途に着き、東新宿方向へ歩く。交通手段が乏しいため仕方が無い。新宿6丁目の山根商店で生の牛の肝をスライスした現地料理を食す。非常にうまい。豚の足を茹でた原始的な食物を追加オーダーしサワー2杯で退散。南新宿L-Brethへ向かい装備を見るがまたも何も買わずにそのまま帰宅したのであった。