北岳山荘→間ノ岳→熊ノ平小屋→雪投沢

間ノ岳山頂

3:30起床でラーメン。すぐに明るくなり始めます。テン場の目の前には雲海に浮かぶ富士山。霧が巻き始めてますがまだ北岳の山頂は見えてます。急いで写真を撮りましたが光量不足ですが不思議な画も取れました。タイトルバックの富士山はこの時のものです。

かわりに朝日が出る直前の八本歯の頭
明るくなればなるほど霧が湧いてきます。5:00に出発。2900mくらいを境に霧に隠れています。時たま伊那側の空が青くなる程度で視界なし。中白根を過ぎても状況変わらず。間ノ岳の山頂まできます。すごい風でまともに写真を撮っていられません。時たま霧が晴れ仙丈・甲斐駒は見えますが北岳の山頂は一瞬だけしか見えません。富士山は太陽をバックに霧の中に大きな姿を写しています。寒くてカメラがいうことをききません。三峰岳に向かってそうそうに降ります。三峰岳までは小一時間です。山頂からは何も見えないのでそのまま下ります。進行方向が変わるので一瞬どっちに行けばいいか霧の中だと迷います。尾根伝いにガレの上を降りていくと

クマー!って怖くてそっちいけないでしょ。こんなペイントマークを辿りながら岩稜を越えるとハイマツのおおらかな山稜に続いていきます。どんどん標高を下げ樹林帯へ、日当たりの良いところはたくさんのマルバダケブキが咲いています。なんか奥多摩みたいだ。最低鞍部は井川越。信州側の真っ黒な土の斜面がざっくり崩れております。ここまで来ると小屋は目の前。斜面から水がじゃかじゃか出てます。ありがたや。
てなわけでクマー!じゃなくて熊の平小屋へやって参りました。早めですが昼飯といたします。今日は小屋管理のテン場ではないので、ここでビール補給。水場の状況とテン場の状況を小屋の人に聞きます。曰く「最高のテン場だよ。稜線下のガレ場じゃなくて沢に降りたほうがいい。樹林の中で風を気にしないで張れるよ」との重要情報げと、多謝。
ここからまた稜線に戻りますが、樹林帯中心でやや飽き気味。安部荒倉岳はいつ通過したのやら・・・。どんどん疲れてくるし、尾根上に出ると風は強い。樹林帯に戻ると暑くなると、どんどん消耗してまいります。北荒川岳に近づくにしたがいハイマツ帯へ、ひょっこり霧に巻かれた殺風景な頂上へ。一瞬霧が晴れ真下のざっくり切れ落ちた侵食地形。怖いので淵から意識的に離れ稜線からまた静岡側の灌木帯へ降りるとすぐに昔のテン場跡に出ます。しばらくするとダケカンバの下の草地にマルバダケブキがたくさん咲く穏やかな場所です。さっきの地獄のような風景のすぐしたとは思えません。その後灌木帯をトラバースしてから稜線に戻ると森林限界上。霧の中で塩見はちっとも見えません。急に傾斜が急になります。地図上では雪投沢への下降点がはっきりしません。稜線左側に何かないか不安になりながら上っていくと噂の朽ちかけた頭が赤い棒杭発見。棒の直下に消えかけた「←水場」の標識もあります。やった、やっと見つけた。霧の中では不安倍増。最悪塩見小屋までいかなければと思っていたので安堵しました。すぐにガレ場の急下降。テントを張れるようにならした跡がたくさんあります。ここで張ってもいいですが水もないしとにかく半端じゃなく風が強いので、情報どおりハイマツをかき分けどんどん下降し沢の最上部に来ます。確かに気持ちのいい沢沿いなのですがどうにもテントが張れそうな場所が無い。更に下降しようやくいかにも沢屋さんがタープ張りました的なちょっとした平地確認=今日の寝床とします。ここまで約15分というところか、焚き火の跡もあります。ガレ場からの直下の枯沢はゴミだらけだった(一昔前のヤマヤ罪業)のでその下の沢の水は信用ならん。左俣のより水流の多い沢は降りてきた沢筋と違うようなのでこちらの水を使うことにします。相変わらずの強風でダケカンバの林の中でもテントを張るのは一苦労でした。

風は強いですが向かい側の農鳥・西農鳥〜白峰南嶺は晴れていて良く見えます。いつかは行ってみたいなぁ。
気象通報を聞きながら転寝。日が落ちると同時に就寝です。途中一度起きてテントの外を見たら星空が垣間見えた。明日は晴れるか?